オジサンにこそ着てほしいニットなんです!
人気連載「干場編集長のスタイルクリニック」略して【スタクリ】。第90回目は「くすみ色ニット」です。春といえばペールトーンの美色ニットを思い浮かべますが・・・。
暖かくなるにつれ、明るいニットが着たくなります。春らしい美色ニットに袖を通せば、気分までも明るくなりますしね。ところが干場編集長によれば、今春のオススメはくすみ色ニットなのだとか。
「くすんでいると聞くと印象が悪いですが(笑)、つまり一見すると何色と断言できない中間色のこと。例えばネイビーのセットアップに合わせる際、同じネイビーだと馴染み過ぎて退屈。でもサックスブルーだと爽やか過ぎてあざとい。そんな時、ブルーともグリーンとも言えない色を合わせることで、絶妙なグラデーションカラーになるんです」
確かに、パキッとした鮮やかなカラーニットは、明るく春らしい反面、着こなしが難しくなりがち。中間色の方が、マッチする色の範囲が増えます。
「オジサンになってくると肌の色がくすんできますが、そこにパキッとしたビビッドカラーや薄いペールトーンカラーを合わせると、より肌のくすみ感が目立ってしまうことがあります。中間色のくすみ色なら、自然と馴染んでくれるんです」
なんでも先日イタリアに訪れた際、オシャレな人はこぞってくすみ色ニットを着ていたとか。
「こなれ感が出るのも魅力。今年の春は断然くすみ色に注目です!」
ビジネスにもカジュアルにも使えるとあって、お役立ちは確実かと!
30/70 trenta Settanta / トレンタセッタンタ
ブルー? グリーン? どっちつかずがむしろイイ!
今時期はジャケットのインナーに、夏には1枚で活躍してくれるコットンのハイゲージニットTシャツ。ネイビーともグリーンとも違う、ややグレーがかったようにも見えるくすみ色は、落ち着いて見えることからオンオフ問わず重宝すること確実です。
イマドキなセットアップがよりトレンディに
ジャケット14万3000円、パンツ7万7000円/ともにウノピゥ ウノ ウグァーレ トレ(ウノピゥ ウノ ウグァーレ トレ GINZA SIX)、靴4万1800円/デイト(ティースクエア プレスルーム)、他私物
ビジネスを想定したセットアップスタイル。ネイビーだと馴染み過ぎ、グリーンだとビジネスには派手過ぎるところ、その中間色なら自然でありながらありきたり感のない、ワンランク上のセットアップスタイルに。
「白も定番ですが、あまりにさわやか過ぎるとチープに見えるんですよね」
スッキリしたネックとの共演でスマートに演出
オンオフ兼用するなら、ネックの幅が狭めなタイプを選ぶのがオススメ。首周りがスッキリとして見えます。
「肌馴染みの良いくすみ色と相まって、品良く洗練されて見えます」
干場編集長のアドバイス①「スニーカー」
くすみ色を足元で引き立てる真っ白スニーカー
春らしく足元はスニーカーで軽快に。清潔感を重視して白アッパーを選びたいところです。
「白ならランニング系でも品良く見えます。先日のイタリア出張では、今回のようなコーディネートを着たイケオジがホントに多かったですよ」
Cruciani / クルチアーニ
着回しやすさそのままに洒落感をアップ
カラバリ豊富で人気の27ゲージニット。素材はコットンで、サラリとした肌触りが気持ちよし。元々中間色として着回しがしやすいグレーですが、こちらはやや青みがかっており、ゆえにグレーにありがちな味気なさがありません。つまり、1枚で着てもオシャレ感ありってこと。
STRASBURGO / ストラスブルゴ
これ一枚持っておくだけで春コーデが捗ります
こちらもコットン製のハイゲージニット。ベージュではあるんですが、ややグレーがかったトープカラーになっています。同じ系統としてベージュがかったグレー=グレージュというものがありますが、黒やグレースラックスにも、インディゴデニムやミリタリーカーゴにもマッチする万能色です。
TOMORROWLAND TRICOT / トゥモローランド トリコ
春に着る黒は、こんなニュアンストーンで
世界3大希少コットンと言われるギザコットンを、ハイゲージで編み上げたこちら。いわゆるチャコールグレーですが、より深みのある墨黒のような発色になっています。真っ黒は重たい、グレーでは味気なく感じがちな春のニットコーデに、こんなカラーはまさしく頼りになります。
30/70 trenta Settanta / トレンタセッタンタ
オトコらしさと品を両立する万能カラー
モデルが着用したアメリカンシーアイランドコットンを使用するハイゲージニットの長袖バージョン。濃いグレーとも濃いオリーブとも見えますが、正解はブロンズカラー。オトコっぽさがありながらも落ち着いた印象もあり、まさしく大人の春ニットスタイルにぴったりです。
Photo:Naoto Otsubo
Styling:Ryoko Kanemoto
Hair&Make-up:Akiko Obokata
Model : Noah Ishikura
Text:Masafumi Yasuoka
Direction:Yoshimasa Hoshiba
【問い合わせ】
第一ニットマーケティング 0258-66-6676
トゥモローランド 0120-983-522
ストラスブルゴ カスタマーセンター 0120-383-563
ウノピゥ ウノ ウグァーレ トレ GINZA SIX 03-6264-5024
ティースクエア プレスルーム 03-5770-7068